競技場やエンブレムで揺れる東京オリンピック、注目は暑さ対策「グリーンビズ」東大×小松精錬


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東京招致活動の時から賛否両論飛び交う2020年東京五輪は、新国立競技場の白紙撤回やエンブレムの類似問題とトラブルが尽きませんね。何でもメリットがあれば大抵デメリットもあるので、大きなイベントには大きな障壁が付き物と思います。でも一連の騒動は、どうしても起きる問題というより、見通しの甘さや専門力の不十分といった人災の気がしてなりません。とても残念です。

そんな中でもオリンピック開催に向けて、称賛する技術力やアイデアが磨かれ、たくさんの選手や観客を快適に迎え入れようとする努力が行われています。東京五輪のワールドワイドスポンサーであるパナソニックは、首から下げる携帯翻訳機や屋外用「グリーンエアコン」の開発をいち早く発表しています。

上記は産経フォトの写真です。この「グリーンエアコン」は木の形状で、樹脂製の「葉」が直射日光を遮り、「幹」の部分からミストを噴射して温度を下げる仕組みだそうです。 

グリーンビズ

最初に「グリーンエアコン」を見た時は、凄いけど本物の木の方がいいのではないかと思いました。しかし、さらに情報を探すとこの共同開発の呼びかけによって、小松精練の「グリーンビズ」とコラボした休憩所の提案へと発展していました。

小松精練の名前は、地元以外の一般人には馴染みがないと思いますが、歴史もあるかなり大きな会社です。石川県に拠点を置く繊維染色のメーカーで、スポーツやファッション衣料、生活資材等、生活のあらゆる場面で使用される先端ファブリックを開発・生産しているそうです。

この小松精練と東京大学のサスティナブル・プロトタイピングラボという研究チームが共同で取り組んだ「グリーンビズ」がスゴイ!

www.komatsuseiren.co.jp

まず、染色によって出る大量の産業廃棄物を有効利用したいという発想から創り出されたのがリサイクル素材「グリーンビズ」。呼吸するハイテク・エコ建材の「グリーンビズ」は約1000℃で焼き上げた発泡セラミックスで、微細な孔(穴)がたくさん空いた煉瓦みたいなものです。

「グリーンビズ」の4つの優れた性能

《1.吸水・耐凍結性》
高い保水力は、ゲリラ豪雨の排水対策に。凍結しても割れにくい。
《2.透水性》
透水機能は通常透水ブロックの4倍。水は滞留せず横へ横へと浸透。
《3.断熱・吸音性》
発砲で出来る微細の空気層により、断熱・吸音性が高い。
《4.不燃・耐経年劣化性》
高温で焼いて作った素材なので、燃えません。紫外線や加水分解による劣化もなく、長期間性能を維持。

地球温暖化やヒートアイランド現象に対して、この素材を使った環境活動が進んでいました。

注目の暑さ対策

東京五輪は7月24日~8月9日パラリンピックは8月25日~9月6日と、1年の中でも最も気温が高くて過ごしにくい時期に開かれるんですよね。熱中症は命にかかわることですから、暑さ対策には注目せざるを得ません。強烈に熱いこの夏は特に「グリーンビズ」に期待を寄せています。

進むしかない五輪、全力で

 
オリンピック招致は大きな国益をもたらすと共に、東日本大震災復興への影響を考えると両刃の剣ではないかとも思え、複雑な気持ちで見守ってました。オリンピックが開催されれば経済は勢いづき、外貨の獲得は大きいし、その勢いが東日本大震災の復興にも反映されるのなら理想的です。でも、復興用の資材と労力が復興に向けられず、五輪に費やされれば、その分復興が遅れることも予想できます。

ただ、オリンピック開催は決まってしまいました。こうなると、全力で進めるしかないと思うのです。

新国立競技場のようなメリットの少ない状態は特殊です。オリンピック・パラリンピックによって、いろんな研究開発も進むでしょう。その技術が、東日本大震災の復興にも大いに役立つことを期待します。
時は進み、時代が移り、生きている人々も移っていきます。今のままがいいと思っても、維持するためには進化がないと衰退します。

政府不信は否めませんが、民間企業には、デメリットを越える程の、メリットを生み出す能力・技術力・アイデアがあり、共同開発も活発化しています。明るい未来と楽観的に思えない2020年東京オリンピック
でしたが「グリーンビズ」を知って、とらえ方が少し変わりました。

他にも
どんな開発や研究が進み、どんな日本を世界に紹介できるか、その後の日本が復興をどうできるか期待できる部分も感じています。
がんばれニッポン!

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