試作品はいよいよ大詰め。工場へ渡す型紙に落とし込むレベルまで進んできました。特許を申請出来る内容であることも大事なので、同時進行で進めて、申請書類も大詰めとなりました。
★試作10号
内布外布の二重構造によるフィット感を追求した試作です。工場へ渡すレベルの型紙が欲しいので、指掛けに関わる位置なども確実に決めて進めました。
≪課題≫
・二重構造によるフィット感
・付属部分の位置確定
親指部分の位置や角度、付属部分も何度か修正。完成後、試作8号、9号と共に工場での相談に持って行きました。
指先の切りっぱなしはパイピングにした方が良いなど、アドバイスをいただきました。
≪検証まとめ≫
◎付属部分の位置確定
○フィット感はまあまあ
×指先の検討
その後、相談に乗っていただいた工場の見積もりが、残念ながら折り合わず…orz
この時点で、生地購入も自社で行う方針になり、他の工場を探すことになりました。試作をさらに進めながら、工場を探し、何とか折り合いの付く工場が見つかりました。
★試作11号
指先パイピングを試し、これで見積もりが必要です。カイロポケットのある部分の
生地をバイアス(ななめ使い)にしフィット感をさらに追求しました。ベルトを本体に止める部分の接続強化を思いついたので試しました。
≪課題≫
・指先パイピング
・バイヤスによるフィット感
・ベルトの接続強化
指先のパイピングはもっと細い方が良さそうですが、コストがクリアできれば見た目はgood。フィット感も上がりました。ベルトの接続部分は、手縫い箇所はコストが上がるという話を聞き、捻り出したアイデア。ピンチはチャンスで、見栄えも良くなり強度も増しました。
≪検証まとめ≫
◎フィット感は上出来
◎ベルト接続は見た目も良し
○パイピングはもっと細く
★試作12号
指先スカラップ(半円を連ねたような波形)を試してみました。スカラップの波の大きさによって、金型(生地をカットする時に使う)の見積もりが変わると聞き、それを踏まえて検討しました。ベルトは両面フリースにしてみました。
≪課題≫
・指先スカラップ
・ベルト両面フリース
≪検証まとめ≫
◎かわい過ぎずOK
×ベルト片面フリースへ
試作11号、12号は出来てすぐに、型紙と共に工場へ。その後は工場での試作を1、2度行い、縫製手順なども確認した上で、遂に商品化しました。
試作11号を元に、生まれたのが『てぽか』Pタイプです。試作12号からはFタイプが誕生しました。試作品『てぽか』編はこれにて終了です。商品販売の準備などもいろんな事があったので、書くのも面白いかな…なんて思ってます(^^)/